こんにちは、あやです。
あなたは登山をする時に、ファーストエイドキットの中身について何を持っていけば良いかわからないと悩んでいませんか?
こちらの記事では登山者が最低限持っておきたい、ファーストエイドキットについて実際に7年間の登山経験の中で必要なものをピックアップしてみました。
ぜひ、安全登山の参考にしていただけますと幸いです。
それでは、さっそく振り返っていきましょう。
そもそもファーストエイドって何?
ファーストエイドとは、一般的には「応急手当」を意味しています。
JRC蘇生ガイドラインでは以下のように説明されていました。
ファーストエイドとは「急な病気やけがをしたひとを助けるためにとる最初の行動」。
ファーストエイドの目的は、「人の命を守り、苦痛を和らげ、それ以上の病気やけがの悪化を防ぎ、回復を促すこと」
JRC蘇生ガイドライン
まとめてみると実際に怪我や病気になってしまった時にそれ以上悪化させないように、またその後の医療的な処置へなるべくスムーズに取り掛かれるように現状を安定させることです。
これらは医療者じゃないと難しいのではないか?と思われやすいですが、ファーストエイドは診断や治療をする目的ではないので専門的な資格がなくても対応できるものであり誰でも知っていて損はない大切な知識です。
基本的なファーストエイドキット
実際に登る山のレベルや日数によって内容は異なりますが、実際の登山で私がエマージェンシーキットとして使っている道具を一覧にしてご紹介をさせていただきます。
□テーピング
岩場や慣れない場所で急に足をくじいてしまったり、痛みが出てしまうことがあります。
スポーツ用品店や薬局などで実際に部位別にあらかじめ切ってあるものを携行するのもオススメです。
靴のソールが剥がれてしまった時にも一時的に役立ちます。
□包帯
擦り傷や固定が必要な場面で重宝します。
□ガーゼ
傷の手当や水膨れなどができた場合に優しく保護してくれます。
□バンソウコウ
登山は靴擦れなども起こりやすいため、より防水性がありはがれにくいタイプのものを選びましょう。
□三角巾
骨折時や緊急時に様々な用途で使えるのでぜひ一枚持っておくことをオススメします。
無い場合は手ぬぐいで代用するのもありです。
□傷用防水フィルム
雨天時や傷口を確実に保護したい時に、重宝します。
□ハサミ
手当が必要な場面だけではなく、緊急の時に服を引き裂く必要がある時にも重宝します。
□ピンセット
とげが刺さってしまった時や毛抜き、ガーゼを取り出す時などに便利です。
□安全ピン・針
水膨れをつぶす時に重宝します。笑
また裁縫セットを持っておくと緊急時のウェアやテントなどの破損に伴う修理に役立ちます。
ハサミやピンセットは最近購入したVICTORINOXの多機能ネイルクリップと併せて使っています。
□常備薬(鎮痛解熱剤、下剤など)
薬は他の人と共有しないようにしましょう。相手に持病がある時などに副作用が起こったり飲み合わせが悪いことや予期せぬアレルギー反応なども起こりうるので薬は必ず自己完結するのがポイントです◎
□外用薬(皮膚トラブル用)
虫刺されや肌荒れ用に1つ持っておくと安心です。特に縦走登山やロングトレイルでは汗疹なども起きやすいので、保湿しながら痒みを抑えるクリームタイプのものが良いでしょう。
□ポイズンリムーバー
めったにないですが、アブや蛇などに噛まれた時は早急に利用して対処していきましょう。3分以内に処置しないと効果が弱くなるので取り出しやすい位置に入れておきましょう。
□エマージェンシーシート
低体温症予防や遭難時の反射鏡代わりに重宝しますのでコンパクトに収納できるものを一つ持っておくことをオススメします。テント泊や山小屋泊の時の寒さ予防にも役立ちます。
□手袋(ゴミ袋でも代用可)
他人をケアする際に血液や体液などで二次感染してしまうリスクがあるので必ず処置をする前に手袋を使い、自分自身を守った上で対応していきましょう。
□マダニピッカー
アウトドアショップやネットでも購入できるのでマダニ対策も忘れずに!
□傷口消毒用の水
基本的には飲料水と併用で、なるべく水は多めに持ち歩いています。ナルゲンボトルに入れるなど水を分散させておくと便利です。また、ナルゲンボトルは冬季は凍ってしまうことがあるのでザックの中に入れて保管するようにしています。
山でのファーストエイドエピソード
幸いなことに今までたくさんの山を登ってきましたが、大きな事故なく山登りを楽しめています。
今回ご紹介をしたいのは、ニュージーランド滞在中にトレッキングをしていた時のエピソード。
ある日、同じコースを高齢のご夫婦が歩いていたのですが、山小屋に到着するはずの時間から大幅に遅れて到着されて山小屋の前に座りこんでいました。
様子を伺ってみると、奥さんが転びそうになった時に旦那さんが奥さんをかばおうとしてそのまま腕から転んでしまったそうです。
旦那さんは腕が血だらけになっていたので水で傷口を洗い流してガーゼで保護をして落ち着かれていましたが、奥さんは大きな怪我はなかったものの滑った恐怖感と旦那さんを怪我させてしまった申し訳なさで震えてしまっていました。
その後周りにいた登山者が温かく声をかけて身体をさすり少しずつ奥さんも落ち着かれて笑顔も見れるように。
山小屋で休憩をされて、たまたま持っていたハーブティをお渡しし少しお話をした後、翌日はすっかりと元気になっていました。良かった。。
今回の体験で感じたことは、実際に怪我をしてしまった時にすぐに対応できなかったり焦ってしまうもどかしさがあると思います。
しかし、応急手当をすることだけではなく、そばにいて声をかけたり少しでも安らげる環境を作ることもファーストエイドの対応になるんだなあと感じました。
何が起こるかわからない状況ですが、これからもみなさまが安全に楽しく登山ができることへの願いを込めて綴りました。今回はこのあたりで終わりにします。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
以下にYouTubeでもゆるくご紹介をしているのでよろしければご覧ください☺︎